創立30周年に寄せて 株式会社ユザワが創立30周年を迎えられましたことを、心よりお喜び申し上げます。 振り返りますと湯沢社長・奥様お二人とお会いしたのは、創業まもない平成元年まだ個人事業所の時でした。ご子息孝平さんが生まれたばかり、奥様が孝平さんを背中におんぶしながら会社の庶務会計業務に携わっていたことを思い出します。 その頃の私は経営指導員という職にあり、月のほとんどは小規模事業者の経営のご相談のために外回りをして、夕方5時過ぎてからディスクワーク、その傍ら商工会議所業務のOA化を図るため記帳業務や会員管理についてオフコン(オフィスコンピュータ)システムの導入構築に携わっておりました。 湯沢社長は新規取引先開拓のため日々奔走しており、事務的な事はほとんど奥様に一任されていたようで、最初のご相談は奥様からと記憶しております。「創業をするにあたってどのような事から始めたら良いのか」経理・労務管理など初歩的なことからワープロ専用機の機能など、いろいろご相談を頂きました。 湯沢社長は事業開始から法人設立を望んでおりましたが、まだ事務所も構えていない状態ですし、決して好立地とは言えないこともあり、私の中に少し偏見があったかもしれません。「始めは個人経営で基盤を固めてから徐々に売上を伸ばし、法人設立は軌道に乗せてからでもいいんじゃないですか」と助言をしておりました。しかし、湯沢社長の営業努力と機動力には脱帽しました。創業2年目には売上を前年比2倍に伸ばし、正に「電光石火」の如く経営の安定化を図っていったのです。 もう私には法人設立を拒む理由は一ミリもありませんでした。 今でこそベンチャー企業はファンドなども利用し易い恵まれた環境にありますが、当時地方でのベンチャービジネス起業はなかなか難しく数少ない時代でしたので、湯沢社長が今まで業界になかった「窓まわり専業」として営業を開始し、単なる御用聞き的な代理店ではなくトータルにインテリアを提案する代理店を目指した新しい発想が先進的で着実に取引先を増やしていった要因かと思っております。また、創業当初から「業界トップを目指す」という目的が明確であったこと、その夢を追い続けてきた継続こそが現在の株式会社ユザワの「礎」であると思います。 私は株式会社ユザワの法人設立を見て、鬼怒川事務所に異動するのですが、再び今市事務所に戻ってみると創業10年で売上も10倍、資本金も2千万に増資しているではありませんか。 その後もエリアを関東から東北・西日本へと拡大し、インテリアコーディネーターとしても各地にお仲間が増えて、湯沢社長とお会いするたびに飛躍する株式会社ユザワの軌跡をお伺いすることができて、本当に嬉しく思います。株式会社ユザワは私の励みでもあり、地域中小企業の模範となる企業であると確信しております。 創業から30年が経ち、株式会社ユザワは売上10億の壁を乗り越えようとしております。 貴社はこれまで常に時代の先駆けとして積極果敢に挑戦を続け、多くの難局に遭っても、乗り越えてきました。このようなコロナ禍だからこそ、湯沢社長がこれまで培ってきた経営方針をブレずに守り抜き、良きご子息、良き奥様、良きスタッフと共に貴社発展のため、更には地域経済の活性化のため、一層ご活躍されますことをご祈念申し上げます。 2020年7月吉日 日光商工会議所 専務理事 五味渕一友 【】4
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