積小為大2
17/120

6.鈴木藤三郎(1855〜1913) 氷砂糖の製法を発明したパイオニアであり、日本の近代製糖業を成立させた実業家。 鈴木は近江の国の貧しい村に生まれ育ち、独学、独力で身を起こしていく。23歳の時、生家でたまたま金次郎の本を手にし、興味を覚え遠州報徳社に出入りするようになる。 当時、日本の輸入品の上位にあった砂糖をどうにか国産化できないかと財界有力者なども努力していたが、誰も成功する者はいなかった。そこで鈴木の挑戦が始まる。「至誠と勤労と分度と推譲とこれを貫く命懸けの信念と根気さえあれば、天下に必要な事業が成らない筈がない」と一途に突き進んでいった。無学歴・無資本から出発し、有力者の支援も無かった。ただ、金次郎の教えだけを信じ…。 鈴木の起こした会社は合併して大日本製糖株式会社となり「砂糖王」と称せられた。 以上、【章末出典参照】 14

元のページ  ../index.html#17

このブックを見る